薬学部の勉強法|ついていけないと感じた1〜2年生が、まず変える3つのこと

「授業のスピードが速くて、もう追いつけない」
「暗記しても、次の週には忘れている」
「まわりはできているのに、自分だけ分かっていない気がする」

夜にひとりで「薬学部 勉強法」「薬学部 ついていけない」とスマホで検索して、出てくるのが根性論ばかりで、かえって落ち込んだ、ということはありませんか?

結論から先に言います。1〜2年でついていけなくなるのは、頭の良し悪しではなく、勉強のやり方が高校のままだからです。やり方を変えれば、止まっていたところは動き出します。

そしてもうひとつ。低学年の勉強のしかたは、6年生の就活でそのまま出ます。やくフェスで薬局の人と話していると、そこがはっきり分かれます。

今回は、つまずく理由、まず変える3つのこと、そして就活への効き方を、順番に整理します。

目次

1. 薬学部でついていけなくなるのは、やり方の問題

薬学部の勉強が急に重くなる理由は、だいたい次の3つに分かれます。どれも、努力の量ではなく構造の問題です。

ひとつめは量です。1科目あたりの範囲が高校とは比べものにならず、しかも同じ学期に何科目も並びます。前の週の分が残ったまま次が来るので、あっという間に積み上がります。

ふたつめは積み上げ式であることです。化学や生物の土台の上に薬理学や薬物動態学が乗ります。→ 下の学年で穴が空くと、上の学年で「急に分からなくなった」という形で出てきます。

みっつめは暗記と理解が混ざることです。名前を覚えるだけの部分と、仕組みを理解しないと解けない部分が、同じ試験に同居します。ここを同じやり方で押し切ろうとすると、時間がいくらあっても足りません。

専門家コラム:「何をしたいのか」が決まっている人は、勉強が続く

やり方の前に、続ける理由の話をさせてください。薬局長として採用にも関わっている薬剤師に「採りたいと思うのはどんな学生か」を聞くと、返ってきたのはこんな答えでした。

採用する側のリアルボイス

面接で確実に聞くのは「何をしたいのか」です。採りたいと思うのは、どんなことをしたいかがはっきりしている人。見ているのは心意気です。

(林 泰太郎/漢方薬局 太陽堂 薬局長)

1〜2年生のうちは、まだ「何をしたいのか」が決まっていなくて当たり前です。ただ、決まっている人ほど勉強が続くのも事実です。だから低学年でも、現場を見る機会は早いほどいいと言えます。

【あわせて読みたい】

単位を落としてしまったときの動き方は、こちらにまとめています。

2. 【比較表】止まる勉強のしかたと、続く勉強のしかた

場面止まりやすいやり方続きやすいやり方
授業のあとノートをきれいにまとめ直すその日のうちに一言で要約する
覚え方名前を丸ごと暗記する「何のための薬か」から覚える
復習のタイミング試験の2〜3週間前にまとめてその週のうちに1回だけ戻る
分からないとき自分で調べ切ろうとする過去問・先輩・先生にすぐ聞く

表の右側には共通点があります。どれも「短く・早く・人を使う」という形になっていることです。時間を増やすのではなく、戻る回数を増やすのが要点です。

3. まず変える3つのこと

① 覚える前に「何のための薬か」を1行で言えるようにする

薬の名前だけを覚えようとすると、似た名前どうしがぶつかって崩れます。先に「どんな人の、何を、どうするための薬か」を1行で言えるようにしてください。

→ この1行があると、忘れても思い出せる引っかかりができます。実習でも国家試験でも、最後まで効き続ける形です。

② 試験前ではなく、その週のうちに1回だけ戻る

まとめて復習しようとすると、量が多すぎて手が止まります。その週の授業に、その週のうちに1回だけ戻る。これだけで、試験前の負担がまったく変わります。

時間は15分でかまいません。完璧にやろうとしないことが、続けるための条件です。

③ ひとりで抱えない

過去問の入手先、先輩の解き方、先生に質問できる時間。薬学部では、情報を持っているかどうかで時間の使い方が変わります。

→ 分からないまま黙っているのが、いちばん時間を失います。質問するのは甘えではなく、仕事でも同じように必要な力です。

4. 低学年の勉強のしかたは、就活でそのまま出る

面接で聞かれるのは、成績ではありません。「何をしたいのか」と、その理由を自分の言葉で話せるかです。ここに答えられるかどうかが、はっきり分かれます。

→ ①の「1行で言う」練習は、そのまま自分の言葉で説明する練習になります。③の「すぐ聞く」は、現場に入ってからの報連相そのものです。

つまり、低学年でやり方を変えることは、試験のためだけの話ではありません。4年後の面接で効いてくる投資でもあります。

採用する側が実際に何を見ているかは、こちらの記事にまとめています。低学年のうちに一度読んでおくと、残りの学生生活の使い方が変わります。

薬学部の勉強に関するよくある質問(FAQ)

1日に何時間くらい勉強すればいいですか?

時間の目安は、人によっても大学によっても違うので断定しません。

先に決めるべきなのは長さではなく、「その週のうちに1回戻る」回数のほうです。

暗記が苦手です。薬学部に向いていないのでしょうか?

暗記だけで進む学部ではありません。仕組みから入ったほうが速い人もたくさんいます。

名前より先に「何のための薬か」を押さえる、この記事の①のやり方を試してみてください。

過去問だけで乗り切るのは、よくないですか?

使うこと自体は問題ありません。ただし答えを覚えるだけの使い方だと、上の学年で止まります。

解けなかった問題の「なぜ」を1行にする、という使い方に変えてみてください。

低学年のうちから就職のことを考えるのは早すぎますか?

早すぎることはありません。「何をしたいのか」が少しでも見えると、勉強の意味が変わります。

決める必要はなく、現場の人と一度話してみるだけで十分です。

まとめ:時間を増やすより、戻る回数を増やす

ついていけないと感じるのは、才能の話ではありません。量・積み上げ・暗記と理解の混在という、薬学部の構造から来ています。

変えるのは3つだけです。1行で言う、その週のうちに戻る、ひとりで抱えない。どれも今週から始められます。

そして、勉強が続く一番の燃料は「何をしたいのか」です。やくフェスは、それを見つけるために現場の人と話せる場所です。低学年の参加も歓迎しています。


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木目調の温かいテーブルを背景に、中央にLINEのロゴ、その周囲に「YAKUFES」というタイトル文字がデザインされています。周りにはビールジョッキや食器、薬学を象徴する乳鉢と乳棒が配置され、飲み会と薬学の融合を表現した親しみやすいイメージ画像です。
やくフェスの特徴である、求人票ではなく人と話すつながりを表したイメージ画像です。

記事監修者 漢方薬局 太陽堂 薬局長・薬剤師 林 泰太郎

調剤薬局で3年間勤め、西洋の薬だけでは治療が難しい病気の壁に直面。

・「治療の難しい病気をなんとか治したい。」
・「ひとりでも多くの患者さんを笑顔にしたい。」

という想いから漢方の道へ。
漢方薬局で3年間修業をして、2015年 『漢方薬局 太陽堂』を立ち上げ。
開局10年を迎えた今も1ヶ月の平均来局数は900名を超え、お客様にご愛顧いただいている太陽堂の漢方薬剤師です。

記事監修者 株式会社アトイ・管理薬剤師 

  • 青森県弘前市出身 日本薬科大学卒業
  • 卒業後は大学病院の門前の調剤薬局に勤務
  • 地域のかかりつけ薬剤師を目指し吉祥寺エリアで勤務
  • その後株式会社アトイに入社現在に至る

卒業してから調剤薬局一筋の経験を活かし、人材育成や教育に携わっていきたいと考え入社しました。

現在はあやめ薬局井草八幡店という店舗で管理薬剤師をして地域の方々の憩いの場として関わらせていただいてます。

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