薬学部の進級と留年|きついと言われる学年と、単位を落としたときの動き方

薬学部の進級と留年について解説したサムネイル。「薬学部 進級vs留年」の大きな見出しの下、左側には分厚い専門書を抱えて試験に挑む険しい表情の女子学生と「きつい学年の特徴(4年生、5年生)」、右側には単位を落として青ざめる男子学生と「単位を落としたときの動き方(早めに相談、過去問確認など)」のイラストが左右で対比して描かれています。

「単位を1つ落としただけで、留年になってしまうの?」
「進級判定って、そもそもどういう仕組みなんだろう」
「同じ学年をもう一度やることになったら、この先どうなるんだろう」

試験が終わったあとの夜に、「薬学部 進級」「薬学部 留年」とスマホで検索して、不安をあおる書き込みばかりが出てきた、ということはありませんか?

結論から先に言います。薬学部の進級は、大学ごとに決められた「進級要件」で決まります。雰囲気や運ではありません。仕組みが分かれば、手を打てる時期も見えてきます。

実は、やくフェスに参画している薬局には、実際に新卒採用をしている人が集まっています。完璧な学生だけを採っているわけではない、という話も直接聞ける場所です。

今回は、進級が決まる仕組み負荷が増えやすい学年、そして単位を落としたときの動き方を、順番に整理します。

目次

1. 薬学部の進級は、何で決まるのか

まず前提として、進級の条件は大学ごとに違います。「友達の大学ではこうだった」は、そのまま自分に当てはまりません。

条件が書いてあるのは、学生便覧や履修規程です。入学時に配られて、そのまま読まれずに眠っていることが多い冊子です。

そのうえで、薬学部の進級には共通しやすい特徴があります。次の3つです。

特徴①:判定の中心が「必修科目」にある

薬学部は、薬剤師になるために必要な科目が決まっているぶん、選択できる幅が狭く、必修の比重が大きいのが特徴です。

→ つまり、「他の科目で稼いで埋め合わせる」がやりにくい構造になっています。

特徴②:内容が「積み上げ型」になっている

有機化学や生化学の土台があって、そのうえに薬理学や薬物治療がのっています。前の学年でぼんやりしたまま進むと、次の学年で効いてきます。

特徴③:再試験の扱いが大学で分かれる

再試験があるかどうか、何回受けられるか、点数の上限があるかは大学によって違います。ここは必ず自分の大学の規程で確認してください。

2. 【比較表】学年ごとに、増える負荷は違う

「きつい学年」は人によって違いますが、のしかかる負荷の種類は学年ごとに変わります。整理すると次のようになります。

学年この時期に増える負荷早めにできること
1〜2年科目数と暗記量が一気に増える試験直前ではなく、週単位で戻る型を作る
3年専門科目が本格化し、積み上げが効いてくる苦手な土台科目を、その学年のうちに潰す
4年共用試験(CBT・OSCE)と実習準備が重なる試験対策の開始時期を前に倒す
5年実務実習で大学を離れる期間がある実習前に単位を残さない
6年卒業試験と国家試験対策が並ぶ5年のうちに基礎を戻しておく

表をひと言でまとめると、つまずきは「その学年」ではなく、1つ前の学年で仕込まれているということです。だから、いま余裕がある学年ほど効き目があります。

専門家コラム:採用する側は「完璧な経歴」を見ていない

進級でつまずくと、多くの学生が「自分はもうダメだ」と考えます。ただ、実際に採用をしている側の見方は、少し違います。

「完璧かどうか」よりも「伸びしろがあるか」も考えます。

——武田 隆芳(漢方薬局 嶺耀堂/やくフェス主催者・人事部長の経験あり)

採用の現場で見られているのは、成績表の完成度ではありません。この先どれだけ伸びそうかのほうです。

→ 進級の話と就活の話は、地続きではありますが、同じものではありません。いま焦って就活の心配までする必要はない、ということです。

【あわせて読みたい】

「留年したことが、就活でどう扱われるのか」は、こちらで詳しく書いています。

3. 単位を落としたとき、まずやる3つのこと

①「自分の状態」を、規程で正確に確認する

落とした科目が必修なのか、進級判定の対象なのか、再試験が残っているのか。まず事実を確定させます。

→ 一番つらいのは「よく分からないまま不安でいる時間」です。学務課に聞けば、その日のうちにはっきりします。

② 再履修の時間割を、先に組む

再履修が決まったら、次の学期の時間割を早めに組み立てます。同じ時間に別の必修が入っていないかは、必ず確認したい点です。

③ 一人で抱えない

学務課、担当の先生、研究室の先輩。同じ道を通った人が、必ず近くにいます。

→ 薬学部は6年あります。一度立ち止まった人が、そのあとで伸びる例はめずらしくありません。

4. 進級の悩みは、就職とここでつながる

進級で頭がいっぱいの時期に、就活のことまで考えるのは難しいと思います。それでも、情報だけは先に入れておくと、あとがずいぶん楽になります。理由は2つです。

理由①:「何をしたいか」は、急には言葉にならない

やくフェスの運営側で採用に関わっている薬剤師は、面接で「何をしたいのか」は確実に聞くと話しています。

これは、6年生になってから考えて出てくるものではありません。現場の人と話した回数がそのまま言葉になります。

理由②:進路の選択肢を知ると、勉強の意味が変わる

いま覚えている薬理の内容が、現場のどの場面で使われるのか。それが見えると、暗記が「作業」から「準備」に変わります。

→ 低学年のうちに動いておく意味は、内定を早く取ることではなく、選ぶ側に回るための時間を作ることにあります。

【あわせて読みたい】

1〜3年生のうちに何から始めればいいかは、こちらにまとめています。

薬学部の進級・留年に関するよくある質問(FAQ)

単位を1つ落としたら、必ず留年になりますか?

大学によって違います。必修を1科目でも落とすと進級できない大学もあれば、一定数まで持ち上がれる大学もあります。

ネットの体験談ではなく、自分の大学の履修規程で確認してください。

進級の条件は、どこを見れば分かりますか?

入学時に配られる学生便覧・履修規程に書かれています。大学のポータルサイトに掲載されていることも多いです。

読んでも判断がつかないときは、学務課で直接確認するのが一番早いです。

留年すると、学費や奨学金はどうなりますか?

こちらも大学や制度によって扱いが異なります。金額や条件を推測で判断せず、学務課と奨学金の窓口の両方に確認してください。

早めに相談するほど、選べる手続きの幅が残ります。

留年したことは、就職のときに不利になりますか?

見られ方は企業の規模や方針によって変わります。詳しくは、上で紹介した記事にまとめています。

少なくとも、経歴だけで一律に決まるわけではありません。

まとめ:進級は運ではなく、仕組みで決まる

薬学部の進級は、大学ごとの進級要件という「ルール」で決まります。ルールである以上、読めば分かりますし、手も打てます。

そして、もし一度つまずいたとしても、それで薬剤師になる道が閉じるわけではありません。採用の現場が見ているのは、完璧さではなく伸びしろです。

やくフェスには、その「伸びしろ」を本気で見てくれる薬局や企業が集まっています。学年に関係なく、話を聞きに来てください。


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木目調の温かいテーブルを背景に、中央にLINEのロゴ、その周囲に「YAKUFES」というタイトル文字がデザインされています。周りにはビールジョッキや食器、薬学を象徴する乳鉢と乳棒が配置され、飲み会と薬学の融合を表現した親しみやすいイメージ画像です。
やくフェスの特徴である、求人票ではなく人と話すつながりを表したイメージ画像です。

記事監修者 漢方薬局 嶺耀堂 薬剤師・やくフェス主催者 武田 隆芳 

これまで4年間病院8年間調剤薬局で勤務。

西洋薬で様々な事を学んできましたが、身近にいる人の悩みにもっと深く関わり治していきたいという想いがあり漢方の道へ。

西洋医学・東洋学にも精通。

また人事部長の経験から人を繋ぐ取り組み企業×学生の「やくフェス」を開催。

現在100人規模の人数が集まり随時開催されている。

記事監修者 株式会社アトイ・管理薬剤師 

  • 青森県弘前市出身 日本薬科大学卒業
  • 卒業後は大学病院の門前の調剤薬局に勤務
  • 地域のかかりつけ薬剤師を目指し吉祥寺エリアで勤務
  • その後株式会社アトイに入社現在に至る

卒業してから調剤薬局一筋の経験を活かし、人材育成や教育に携わっていきたいと考え入社しました。

現在はあやめ薬局井草八幡店という店舗で管理薬剤師をして地域の方々の憩いの場として関わらせていただいてます。

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